【 2008年 4月 】記事月別一覧|まちづくりブログ|現代社会学部・経済政策学科|学部・学科

経済政策学科の特色ある情報を学科から発信します。
お問い合わせ 【教育企画課: 教務担当】
〒854-0082
長崎県諫早市西栄田町1212番地1
TEL(0957)-26-1234
FAX(0957)-26-2063

【 2008年 4月 】記事月別一覧

『集落共同体で学ぶ国際協力の原点』ワークショップ

2008年4月08日 (火曜日) 13:37 | 投稿者:【community

 国際農林業協働協会(JAICAF)主催の第2回「地球時代のヒント・農村未来塾」『集落共同体で学ぶ国際協力の原点』−大井川鉄道SL急行でいく2泊3日のワークショップに講師として参加しました。長崎から約9時間移動となりましたが、それだけの時間をかけて行った甲斐があるセミナーでした。
 ワークショップの場所は、静岡県榛原郡川根本町地名(じな)地区です。最近、TVで“日本一短いトンネル”ということで紹介されているところです。大井川鉄道の中間点辺りにあり、大井川の流域にあります。南アルプスの最南端に位置しており、川根本町の人口は8,988人(H17年)、高齢化率は39.1%です。農業は、お茶が有名で過去に数々の輝かしい賞を受賞しており、「川根茶」として全国的にも知られています。
  

 このセミナーの目的は、「わが国の集落共同体が持つ伝統的な文化には、持続可能な地域の暮らしが生きています。長い年月をかけて養ってきた知恵や力が集落の共同管理、利用、作業の技術にも大きな影響を与え、現在も農山村を支える礎として継承されています。私達は、国際協力を考える上で、日本を含めた共通の課題に対する理解を深めるとともに、集落共同体の意義と役割を一緒に考え,学ぶためのワークショップを農林水産省からの助成を受けて開催することと致しました。このワークショップが国際協力のみならず,わが国の町づくり,地域づくり,共生社会の形成に役立つであろうことを祈念しています。」となっていて、農村集落で学ぶセミナーとなっています。
 参加者は、20名で大学生、青年海外協力隊経験者、NGOの方々で、年齢は18歳から30歳後半までと多彩でした。
  

 このセミナーの第1日目は、まち歩き、講義「集落共同体の意義と役割」(担当:佐藤)、「地名の歴史と暮らし」(担当:酒井さん)、地域点検学習の準備でした。
  

 第2日目は、4グループに分かれて地元の方を案内人として集落実地調査、地元のあかあさん達に指導してもらって伝統的食品加工体験(こんにゃく作り)、交流会、発表準備でした。交流会後も、明日の発表に向けての準備がされて、午前2時頃まで作業していたグループもありました。
  
  

 第3日目は、公開発表会、振り返り、講評、修了証授与でした。発表会には、地元の方々も参加して頂き、コメントも頂きました。本音のコメントもあり、そのことが永く継続できることにつながります。その意味で、地名の方々に感謝、感謝です。
  

 このセミナーでは、具体的に、地域を見る視点、インタビューの仕方など地域へどのように入り込みながら、地域の構造や組織がどのようになっているのかを調査するための初歩的なスキルを学びました。
 今回、私が注目したのは、地域の歴史を講義してくださった酒井氏の呼び方が3日間で変化していったことです。参加者から、最初は酒井先生、酒井のおじいちゃん、マーチャンと変化していきました。わずか3日間で親密な関係へ変化していいたことがわかりました。それほど、密度の濃いセミナーだったことや地元の受け入れに対する懐の深さやセミナー参加者の熱意を、そこに見ることができます。
 
 ちなみに、私が4日間地名で過ごして得たことは、河川流域での水利権をもっと意識すべきであったと思っています。この地域は兼業農家が多く、その背景に使いパルプの発電所があったことが影響していたと考えるからです。発電所への水の供給による地域への現金収入があったこと、現金収入を得る雇用が存在したことなど、地域への発電所の影響は見過ごすことのできない存在だったように思えます。それだけに、発電所の撤退は大きかったのではないでしょうか。  
 また、地域の活性化へのグループとしての生涯学習事業も見過ごせない気がします。そのグループが中心となって2007年の夏におこなわれた灯篭流しは、地名に新たな伝統を生み、地域住民の地名への愛着と誇りと関心を醸成するものとなるように思えます。

 新たな出会いがあり、地名の人たちの暖かさを感じ、最高のセミナーでした。感謝。
また、地名の方々ともう一度再会したい思いに駆られいて、学生を連れて行きたいところの一つに加わりました。

(報告:地域づくり学科 佐藤)





海外でもまちづくり