多文化コミュニケーション学科の教員紹介シリーズです。今日は李彦廷先生をご紹介します。
皆さん、お世話になります。今年4月より多文化コミュニケーション学科に着任いたしました、李彦廷(り・ゲンテイ)と申します。中国香港出身で、2015年4月に九州工業大学(福岡)情報科学府の博士後期課程を修了しました。多文化コミュニケーション学科では中国文化とその発展を担当すると共に、データサイエンス専攻も担当しております。
近年、AI技術は全世界で急速に発展し、我々の生活と仕事に大変役に立つ存在となっています。AIは、文学、映画、音楽、芸術作品、ソーシャルメディアの議論など、大量の文化データを分析して、文化的なパターン、価値観、感情表現を識別できます。
この分析を通じて、AIは人々が様々な文化の含意や特徴をより深く理解し、多言語、マルチモーダル、異文化データの収集とトレーニングを強化し、データの偏りを排除し、AIモデルがさまざまな文化をより正確かつ包括的に理解して表現できるようにするのに役立ちます。
具体的には、「大規模言語モデル(Large Language Model)」というものがあります。これは、人間の言葉を理解し、シーケンス内の次の単語を予測するために大量のテキストデータでトレーニングされた人工ニューラルネットワークです。大規模言語モデルは、多数のパラメータを持つニューラルネットワークであり、言語の複雑なパターンを学習することができます。特定のラベルやターゲットを指定せずに、大量のデータでモデルをトレーニングします。目標は、データの基礎となる構造を学習し、それを使用して元のデータと同様の構造を持つ新しいデータを生成することです。
大規模言語モデルの場合、トレーニングに使用されるデータは大規模なテキストコーパスであることが多いです。モデルはテキストデータのパターンを学習し、それを使用して新しいテキストを生成します。トレーニングプロセスは、生成されたテキストとコーパス内の実際のテキストとの差を最小限に抑えるためにモデルパラメータを最適化することから構成されます。
また、私は9年間、深セン大学(中国)でコンピュータサイエンスおよびソフトウェアエンジニアリング分野の教員として勤務しました。海外留学や大学での仕事など、様々な経験を積んできましたが、日本の大学で勤務するのは今回が初めてです。ぜひ、皆さんと一緒にAI技術を活用して異文化理解を深めていきたいと思います。