社会福祉学科の講義では、大学教員の他に現場職員や当事者の方々など様々な方々をお招きして授業が展開されます。先日の基礎演習Ⅰでは「人と動物の社会福祉について考えよう」と題して、一般社団法人ネコノタメナラの大津かおり先生にご講義を頂きました。
大津先生は、長崎県が猫の殺処分がワースト1だった過去の状況を知り、川棚町で多くの野良猫がいたことを目の当たりにして、何か自分にできることはないかと考えて保護猫活動を始められたとのことです。動物愛護の取り組みの実情では、単に猫を保護するということだけでなく、猫の過剰繁殖や多頭飼育の実情や活動家自身の問題にも触れる中で、チームによるTrap(捕獲)、Neuter(避妊)、Return(元の場所に戻す)のTNR活動の重要性や啓発活動の大切さについてお話しされました。近年の取り組みとして、長崎県では、猫の車内避妊のための取り組みが動き出しており、学生たちは実例を通して、人と動物をつなぐ社会福祉のあり方やソーシャルワーカーとしての多角的な視野を広げる機会を得ることができました。大津先生、ご講義頂きありがとうございました。