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経済政策学科

南島原市における新しい土産商品の開発

  • 2022.09.26
  • 経済政策学科

 近年のコロナ禍、観光客が減少し、道の駅や農林水産商工品直売所の売上額が減少して深刻な経営状況に陥っている所がある。これら店舗で販売する土産品の新たな商品開発を行うことで当該店舗の誘客を図り、再活性化できるのではないかと考えた。本研究では、学生5名を含め総勢8名で、商品開発のために必要な情報・消費者ニーズを把握するため、南島原市の道の駅みずなし本陣深江および深江町農林水産商工品直売所を訪問する消費者を対象に、2021年8月7日にアンケート予備調査を実施した。回答者は10代から60代以上の男女105名であった。さらに、12月10日に菓子製造の専門家たちを訪問して聞き取り調査を行った。

 2022年1月以降、本格的に実施したアンケート予備調査データの分析から主に次の点が明らかになった。第1に、調査対象の道の駅、直売所の訪問客は女性が多く約7割と高いこと、第2に、その訪問客の居住地は長崎県内が約8割を占めていること、第3に、その訪問客が購入する土産品と南島原市の歴史や景観や食材や伝統的製造技術などとはあまり関係がないこと、第4に、その訪問客が土産品を購入する際に鮮度を重視する傾向にあること、などであった。

 そこで、本研究では、当地の土産品の商品開発に当たって次の諸点が考慮されるべきであると考えた。第1に、主要な販売ターゲットとして女性に絞るのは有効であること、第2に、持ち運びやすいサイズ、第3に、土産品用として日持ちの良さ、第4に、当地南島原市との関連を強調できるものとして、市内産食材の使用、当地の歴史や景観など印象に残りやすいものの体現、第5に、土産品にストーリー性を持たせることなどが重要であると考えた。

 今回の調査チームでは、原城から出土したロザリオをイメージしたメレンゲクッキーを提案し、その試作品作りと市場性の分析にチャレンジしたいと考えた。以上のような要旨で報告書を作成した。