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経済政策学科

【ゲスト講義】データ×アプリ×ビジネス/中小企業DXを体験する(前半)

  • 2023.12.26
  • 経済政策学科

 突然ですが、皆さんはアプリを作ったことはありますか? 

 このようにたずねると、ほとんどの人が「そんなの考えたこともない」と答えます。

 しかし、最近は中学校や高校でも、簡単なアプリ製作を経験できるようになりました。

 なぜ、そんなことができるの? 難しい知識や技術が必要なんじゃないの?

 こういう疑問にこたえるためには、実際、やってみるのが一番。

 そこで今回は、この道のプロフェッショナルを大学に招きました。

 ゲスト講師、中村星斗(なかむら・ほしと)さんの授業を紹介します。

 

自分で作ったアプリを操作

 

 これを実施したのは、主に3年生が受講する「中小企業論」の授業(担当:吉田先生)。

 普段は『21世紀の中小企業』という教科書で勉強しています。

 中小企業というのは、その名の通り、人員も生産活動も小さい企業。

 日本企業の97%は中小企業。そして労働者の7割は中小企業に勤めています。

 その強みは、小回りが利き、独自のネットワークを作れること。特定の技術や商品を駆使して日本経済を支えてきました。

 ところが、中心となる製品やサービスのほかには人手や手間を割けない。ここが弱みとなります。

 そこで、その部分をカバーするために他の事業者や顧客との結びつきを強めます

 現在の中小企業は、コロナ禍と戦う中でも、特有の工夫を凝らしてきました。

 そのひとつが〝DX(通称「ディーエックス」、デジタル・トランスフォーメーションのこと)の取り組みです。

 それを学ぶために今回はゲスト講師の 中村星斗さんにお越しいただきました。

 システムを使ってもらうための〝SIer〟 (システムインテグレーター) というお仕事をされている方。

 雲仙市を拠点に〝観光DX〟などを推進してきたことで知られています。

 

実際のビジネス課題を紹介

 

企業の現状と理想を見極める

 

 11月28日は、所属される ㈱シーエーシー (CAC) 社のAI技術やそのビジネスについて紹介いただきました。

 そして続く12月5日、12日は、ビジネスの課題を解決するための「アプリ」開発について教わりました。

 この授業を通して、一緒に考えていったのはある中小企業さんから依頼のあった案件。

 その企業さんでは、新鮮な野菜をスーパーなどにおいて、一定の販売ルートを築いてきたそうです。

 一方、ネット注文などを通じた直接の販売も手掛けていますが、こちらは思うほど伸びていないのだとか。

 同社としては、直接販売の増加を目指しているため、そのための手立てを模索しています。

 そこで、中村さんがニーズと実態を聞き取り、今後の方策をいくつか考えました。

 そこで浮上したのが「ワン・トゥ・ワン・マーケティング」。

 一人一人のお客様とつながりを築いていく手法です。

 そのために考案したのが、アプリを用いたソリューション(解決策)だったのです。

 それによって、中小企業さんのニーズにどうこたえるのでしょうか。

 

ICTルームでのアプリ製作

 

アプリ製作の画面

 

後半の記事に続く)